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マクロ経済

研究会議
論文
出版
 

リーマン・ショック以降の中国における景気循環
--マクロ経済政策、経済成長率、インフレ率の関係

No. 8 2013年2月

詳細はPDF(英語)をご覧下さい

内容

リーマン・ショック以降の中国における景気循環--マクロ経済政策、経済成長率、インフレ率の関係

関 志雄 シニアフェロー 野村資本市場研究所


中国では、マクロ経済政策の目標は経済成長率とインフレ率の安定に置かれている。 これらは、政策金利、人民元レート、株価といった主要な「価格」を決める重要な要素でもある。 ここでは、成長率とインフレ率がそれぞれの基準値と比べて高いか、低いかによって景気循環を各段階に分けた上で、 マクロ経済政策、経済成長率、インフレ率の関係と、その主要な「価格」への影響を分析する。 リーマン・ショック以降の中国経済の景気変動のパターンから判断して、後退期に採られる拡張的政策と過熱期に採られる引き締め策は、 マクロ経済の安定に寄与していると見られる。 また、当局が経済情勢の変化に応じてどのように政策を調整するかを示すテイラー・ルールに基づいて分析すると、 経済を安定させるための手段として、金利調整よりも為替レート調整が重視されているという結論が得られた。 さらに、リーマン・ショック後の後退期と異なり、現在の低成長は単に需要の低迷だけでなく、 ルイス転換点の到来に伴う潜在成長率の低下をも反映していると思われる。

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